2013年6月1日土曜日

Charlie on the left!!!

ストライカーICVのエッチングメインのディテールアップを相変わらずちまちま進めているのだが、完成の見込みはまだまだ先。また、地味な上に比較的苦手な金属加工ということもあり、進捗は良くなく、見せられる写真もあまりない。

当然、新作が作りたくなる。
「また、未完成病か?」といわれるのが怖くて、つらつらと言い訳を考えていたのだが、色々考える内に嫌になって止めた。
そもそも「模型作り」は、誰かに見せるという義務感に従っているわけではないし、このブログも自分の作成記が、どっかで誰かの役に立ってくれればいい、という思いで始めたものなので新作に入っても問題はあるまい。また、まだ未完の過去作品も止めたわけではない。事情があって休止しているだけなのだ!と自分に言い訳して話を先に進める。

今回作成に入ったのはこの二つのキット。

タミヤのM151A2フォードマット(ケネディ・ジープ)と、マスターボックスのこのジープに乗る兵員達だ。

マスターボックスのこのキット、日本向けのパッケージ名は「米・ベトナム戦兵士3体車上射撃シーン+解放戦線兵2体」という妙なものになっているが、箱絵に描かれるオリジナルタイトルは今回のタイトル「Charlie ne the left!!!」となっている。日本語に訳せば「左にベトコンだ!!!」といった感じ。ケネディー・ジープの上から今まさに、応戦しようという感じで、臨場感にあふれる箱絵だ。

この2キットを使って詳細は極力いじらずに箱絵っぽい感じの情景を作ってみたい。
ストライカーがやたらと細かい作業だけなので、こちらはできるだけ簡単に仕上げてみたいと思おう。

なぜこの情景を選んだか?というと深い意味はない。
実はハンビーを購入後すぐに、「やっぱりソフトスキンでしょー」と思い、懐かしさも手伝って、タミヤの「ウィリスMB」とこちらの「フォードマット」を購入済みだったが、どういう風に仕上げるのか未定のまま放置されていた中、MBから今回のフィギュア発売となったので「併せてみよう」と思っただけだ。

なんと総額1500円未満で出来てしまう素晴らしい情景セットである。

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さらにビックリなのはランナー丸ごと3個分ポッキリのパーツ内容。

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んで、出来た!!

いやー、プラモデルって意外と簡単なんだな~。
後部の兵士の配置がやや強引で、今にも落っこちそうだが、致し方有るまい。これでいく。これでもM2機銃の位置をやや調整済みである。

簡単に作るとは言ったが、それなりにこだわっている部分も有る。
ストライカーの作成はエッチングやら、ディテールを加えていく、主に足し算の作成方だ。「実車両にはあるが、模型ではスケール、強度の関係で省略された部分を加えていく方法」だ。

これに対して今回の作成は引き算作成方だ。「事物には本来無いが、模型化した際に加えられてしまう部分を削除していく方法」だ。形成線や接着時の隙間などがその典型だ。形成線を削り落とし、隙間は埋める。

キットの悪口を言うつもりは無いが、タミヤのフォード マットはMMナンバー123番と比較的古いキットで、パーツ数も少ない。
形成部分にバリなどは無いが、本来丸くなっていても良い部分が形成の関係で反り返り、鋭角になってしまっている部分なども多くあり積極的に直した。

せっかくだからためになりそうなtipを一つ。

フィギュアの形成線も当然削り取るわけだが、全体的に丸みを持っているフィギュアは車両のパーツのように形成線の逃がし所がない。そのため、どうしても服のシワの上などに形成線が重なってくる部分が出来る。
この形成線を積極的にカッターやヤスリなどで削り落とすと、結果的に服のシワなどの細かいモールドがより均一化されてしまい、おもしろ味が無くなっていく(リアルかどうかの問題で無く、服のシワなどは極端な方がおもしろい。)

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そこで、私はフィギュアの服のシワなどが集中した部分の形成線にカッターをあててこりこり削ったりはしないようにしている。
逆に服のシワにカッターを入れ、服のシワを再形成するつもりで、「より深く」したり、「新しいシワを追加」したりするのだ。自分の頭に浮かんだシワを削り込んでいくのは結構楽しい。上の写真はまだ、作業始め。しかし、シワの形成をしているうちに自然に形成線は消えている。

私のお薦めの方法だ。

ところで、今回の車両とフィギュアのセットなかなか面白いのだが、初心者の方には必ずしもお勧めではない。
ハンビーの時もそうだったが、車両とフィギュアが絡む情景は難しい。ハンビーの時はドライバーとハンドル位置や、ドアを閉めようとする兵士の表現などは難しかったし、今回もフロントウィンドウに手を掛けていたり、車両に搭載の機銃を操作しているという状況で、フィギュア単体、車両単体で作成を進めることが難しく、借り止めや、調整作業はどうしても必要になってくる。

気軽に情景を作りたいのなら、車両と傍らに立つ、兵といった感じののものお勧めと言えるだろう。